安曇野水巡りとパワースポット穂高神社

約6~7時間

信州・安曇野。この地を訪れるたび、実に水が豊かな土地だという印象を受けます。北アルプスからの雪融け水が地下を流れる伏流水となって、盆地の底部からこんこんと湧き出でる。水底にバイカモが揺れる美しい水路が巡らされ、わさび田がつくられている。水路にはまた、大きな水車がかけられており、それがゆったりと回っている。これぞ「水の郷・安曇野」というような象徴的な風景が広がっています。
こんな安曇野ですが、実は水が豊かなのは、伏流水を使える地区や、川沿いの一部の土地だけで、それ以外の大半の場所は、逆に水はけが良すぎて水が貯められず、非常に「水の乏しい」地域だったのです。いま、このように水が豊かなのは江戸末期につくられた、等高線に沿って緩やかに水を導く「横堰(よこせぎ)」と呼ばれる疏水のおかげなのです。その技術の集大成といわれる「拾ケ堰(じっかせぎ)」は、1kmあたりわずか30センチずつ下げて流していくという卓越した測量技術と施工技術によって実現できたもので、世界かんがい施設遺産に登録された歴史的な施設です。北アルプスに向かって真っ直ぐに水が上っていくようにみえる流れは、写真では伝えることのできない見どころのひとつです。
また、横堰の先駆けとなった「矢原堰(やばらせぎ)」沿いにあり、この内陸で何故か「お船祭り」なる祭事がある穂高神社は、金運、商運につながる運気が高まるパワースポットとして、近年とくに人気が高く、ぜひ立ち寄りたいポイントです。

SPOT

安曇野わさび田湧水群公園

安曇野わさび田湧水群公園

国土交通省から「水の郷」の認定を受け、環境省の「名水百選」にも選出された清らかな水が織りなす風景を感じられる公園です。
この辺り一帯は、北アルプスの雪融け水が安曇野の扇状地にしみ込み、1日70トンの水がわさび田湧水群を潤しています。この水のおかげで特産のわさびやニジマスが育っています。

安曇野の里

安曇野の里

ビレッジ安曇野、プラザ安曇野、チロル、田淵行男記念館、あづみ野ガラス工房、とんぼ玉楽舎などが集まっています。
ガラス工芸品やとんぼ玉などのものづくり体験ができ、農産物の直売所もあります。

大王わさび農場

大王わさび農場

東京ドーム11個分に相当する、広大なわさび田。年間を通し平均13℃という北アルプスの湧水が、毎日12万トンも畑全体から湧き出し、特産のわさびを育んでいます。

穂高神社・矢原堰

穂高神社・矢原堰

パワースポットとして有名な穂高神社。古代北九州で栄え、6世紀頃に安曇野に移り住んだとされる海人族・安曇氏が、祖神である穂高の神様を祀った古社。御船会館では貴重な資料が展示されています。
穂高神社の表参道を横切る「矢原堰」は、安曇野の扇状地に水を導く「横堰」の先駆けとなった歴史的疏水の1つです。

豊科郷土博物館

豊科郷土博物館

「安曇野をめぐる水と私たちのくらし」をテーマにした常設展示をしています。
拾ケ堰などの話を学芸員から聞くことができます(要事前予約)。

DATA

観覧料 個人 大人100円、中学生以下 無料 団体(20人以上)大人80円
開館時間 午前9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館 月曜日(祝日の場合は開館)・祝日の翌日・年末年始(12月28日から1月4日)
URL https://www.city.azumino.nagano.jp/soshiki/43/1459.html Google MAP
拾ケ堰

拾ケ堰

江戸時代後期の1816年、大庄屋の等々力孫一郎らは10の村々に約1,000haの水田を開田するため、奈良井川から取水し、複合扇状地の標高約570mの等高線に沿って3,000分の1という緩勾配で水を導くことを考案しました。近代的な測量器や土木技術がない中で、わずか3ヶ月の驚異的な早さで築造するという偉業を成し遂げ、安曇野が県下有数の穀倉地帯として発展する礎を築きました。
そのゆったりとした流れは、北アルプス側へと向かい、あたかも自然の摂理に逆らって山に上っていくかのような不思議な光景を見ることができます。
世界かんがい施設遺産や疏水百選に選定されており、北アルプスをバックにした四季折々の素晴らしい景色をつくりだしています。

DATA

所在 安曇野市
築造 文化13年(1816年)
管理者 長野県拾ケ堰土地改良区
旬の味ほりがね物産センター

旬の味ほりがね物産センター

旬の味ほりがね物産センター
美しい北アルプス常念岳の麓に位置し、売り場面積が広く、品数も多くて地元でも人気のある直売所です。採りたての新鮮野菜と手作りの味が評判です。

DATA

営業時間 8:30~17:00(7・8月 7:00~17:00)
定休日 年末年始
URL https://horigane.or.jp/

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